前澤式ベーシックインカム社会実験 調査レポート

100万円の現金給付が
もたらす変化について

100万円の現金を給付した方と
アンケートにご協力いただいた方、総勢79,117名
の回答を分析し、
今回の現金給付がもたらす
変化についてのデータを発表します。

調査対象

  1. Group 1
    250
    100万円を4月に一括受け取り
  2. Group 2
    250
    100万円を10月に一括受け取り
  3. Group 3
    500
    100万円を1年間分割で受け取り
  4. Group 4
    78,117
    100万円は受け取らないが、
    この社会実験にご協力いただける方
※2020年4月1日時点

全体調査No.1

今回のプロジェクト
によってベーシック
インカムの認知

+
%

研究チームのコメント

新型コロナウイルスの影響によって現金給付のあり方が議論される中で、今回の社会実験を通じて、「ベーシックインカム」への社会的な興味、関心が高まったことは、今後の調査結果にもより一層の意義が生まれると思います。

事前アンケート

あなたは「ベーシックインカム」について知っていますか?

結果

今回のプロジェクトによって48%の人々がベーシックインカムを認知

全体調査No.2

あなたはコロナウイルスの
影響に対して現金の
給付が必要だと思いますか?

そう思う
%

研究チームのコメント

昨今の新型ウイルスの影響で、現金給付に対して政府、世論の注目が集まっている中、これだけ多くの人が、現金給付を必要としているというのは興味深い発見ですね!

事前アンケート

あなたはコロナウイルスの影響に対して現金の給付が必要だと思いますか?

結果

現金給付が必要だと思う人は90%以上

全体調査No.3

資金の都合で挑戦を
あきらめた経験がある人

経験あり
%

研究チームのコメント

金銭的な理由でやりたいことを諦めている人がこんなにもたくさんいることに驚きました!現金給付によって人々が夢を叶えるための後押しになるかもしれないですね。

事前アンケート

あなたは、やりたいことを資金がないためにあきらめたことがありますか?

結果

85%の人々がやりたいことを資金の都合で諦めている

NO.3で「ある」と
回答した方への調査No.4

もし、その時100万円
あれば挑戦していた人

挑戦した
%

研究チームのコメント

人々が何かにチャレンジする為に必要な金額が、1000万でも、10万でもなく、100万円くらいだと分かって興味深いと思います。

事前アンケート

ある場合には、その時必要であった資金はどれくらいですか?

結果

45%の人々が100万円あれば挑戦できた

NO.3で「ある」と
回答した方への調査No.5

資金の都合で諦めて
しまったこと

研究チームのコメント

資金がなくて諦めたことに「起業」と回答する方が多くいたことは大変驚きました。

事前アンケート

どのようなことをあきらめたのかお書きください。

結果

ワードクラウド参照

当選者のみの調査No.6

100万円の当選者の
意欲が向上した事

研究チームのコメント

今回の現金給付が、自己投資をはじめとする自分の生活を見直すきっかけを与えたのではないでしょうか。実際にどれだけの人が実現するのか、観察していきたいです。

事前アンケート

以下のうち、今後1年以内に実行したい活動があればお選びください(複数回答)。
起業 転職 資格取得 留学 結婚 海外旅行または長期の旅行 自動車購入 住宅購入 引越し 自由診療による医療サービス(近視矯正・歯科矯正・美容整形など)特に無し

結果

当選者は「起業・留学」などの自己投資、「結婚」などポジティブなことへの意欲が高まっている。

当選者のみの調査No.7

100万円の給付によって
幸福度が大きく向上した人

幸福度が向上
%
以上

研究チームのコメント

政府や他の機関の調査で、年収と幸福度は比例することが立証されていますが、今回の結果では、現金をもらったグループの方が10%ほど幸福度が高いというデータが確認でき、これは年収が150~200万円上がったくらいの効果に値します。

事前アンケート

あなたはどの程度幸せですか。「とても幸せ」を10点、「とても不幸」を0点とすると、何点くらいになると思いますか。

結果

100万円の給付を受けたグループの内、70%以上が「幸福度が高い」と回答

当選者のみの調査No.8

当選者の離婚率が減少

研究チームのコメント

これまでベーシックインカムのデメリットとして、導入すると「離婚率が上がる」と言われてきましたが、今回の調査からは「現金給付が家族関係に良い影響を及ぼし離婚率が下がる」という可能性が示唆されます。

事前アンケート

あなたは、先月中に、結婚・離婚をしましたか?

結果

当選者の方が離婚率が減少(1.5% : 0.6%)

調査総括

⼀橋⼤学経済研究所教授
宇南⼭ 卓

まずは、調査にご協力いただいた皆様に感謝いたします。想定よりも多くの方々にご参加いただき、より詳細な分析が可能になりました。世帯人数・世帯年収で見ると平均的な世帯と大きな違いはなく、既に当選者の方々の意識・行動に変化が生まれていることも確認できています。
今後は、この変化が持続するのか、さらなる変化が起きるのかを見ていきます。また、継続的な調査によって、コロナウイルスの感染拡大の影響と100万円が与える影響も切り分けて分析することができるため、この非常事態において日本の家計にどのような課題があり、現金を給付することで何が解決できるかを、明らかにしていきたいと思います。

駒澤大学経済学部准教授
井上 智洋

皆様、調査へのご協力ありがとうございます。100万円の現金給付がなされることで、人々がよりハッピーで充実した生活が送れるようになるという実験結果が得られる可能性があることは、これまでベーシックインカムの導入を訴えてきた学者の1人として、大変感慨深いものがあります。
100万円が、本当に起業や留学といったことにチャレンジしようとする人々の後押しになるのか。コロナの影響があって難しい側面もありますが、引き続き注視していきたいです。